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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第74弾

知っておきたい最新の税務情報 第74弾 [2017.02.09]

個人型確定拠出年金について

 平成28年12月14日、年金制度を見直す法律が可決・成立しました。この法律は現在の高齢者の年金受給額を減らし、将来の世代の受け取る年金の水準を想定以上に下げることを防ぐためのものだそうです。
 ご存知のように、現在の日本では、国家財政と、少子高齢化が大きな問題となっています。これらの問題は、現役をリタイアした高齢者の生活に直接かかわってきます。現在の高齢者の受け取る年金は可処分所得ベースで現役時代の50%前半、2050年ごろには30%台前半にまで減少するといわれています。このため、老後の生活資金については、現役のうちに自助努力により、ある程度の対策を講じておく必要がありそうです。
 老後の生活資金については、自営業者や会社経営者であれば国民年金、国民年金基金、厚生年金、小規模企業共済、生命保険の活用などいろいろな制度、商品があるので、すでにある程度の対策を講じられている方もいることと思いますが、今回は平成29年1月より制度が改正となった個人型確定拠出年金(愛称:iDeCo)について触れたいと思います。

 個人型確定拠出年金とは、個人が毎月一定の金額を拠出しこれを運用することにより、老後の生活資金に備える制度です。これまでは自営業者、会社経営者や企業年金のない会社に勤める会社員が加入対象者となっていましたが、制度改正により専業主婦や公務員、企業年金に加入する会社員にまで対象範囲が広げられました。


【掛金】

 掛金は、月5,000円から1,000円単位で設定し、毎月指定の個人口座から引き落とし、会社員の方は給与天引きも可能となっています。ただし、掛金は、次のような上限が設けられています。
 <自営業者等>      月68,000円(国民年金基金、国民年金付加保険料との合計額)
 <公務員>        月12,000円
 <会社員・企業年金あり> 月12,000円
 <会社員・企業年金なし> 月23,000円
 <専業主婦(夫)>    月23,000円
※国民年金を納めていないと納付できません。


【運用】

 運用については、自分自身で運用するわけではなく、金融機関等で販売されている商品を選択することとなります。


【受給】

 受給の方法は、老齢給付、障害給付、死亡一時金として受給することができます。原則60歳から受給できますが、加入期間によって受給できる年齢が異なる場合があります。


【税制上の優遇】

 <掛金拠出時> 拠出した掛金のすべてが「小規模企業共済等掛金控除」として
         所得控除の対象となります。
 <運用時>   運用による運用益は全額非課税となります。
 <受給時>   一時金で受け取る場合には、退職所得として加入期間が「退職所得控除」の
         対象に、年金で受け取る場合には、雑所得として「公的年金等控除」の
         対象となります。


【メリット】

 会社員の方は転職をするような場合でも、持ち運びができますし、専業主婦の方が、再就職するような場合でも、継続して加入することができます。
 また、税制上の優遇措置も見逃すことができません。掛金を運用することから、経済情勢の変化により運用益が上がらない場合もありますが、掛金の拠出段階で税金を納めている限り所得控除の恩恵を受けることができます。


【デメリット】

 拠出した掛金は、預貯金のように自由に引出ができません。
 金融機関において様々な商品が販売されているので、商品の選択によっては手数料(投資信託の信託報酬や保険の解約控除など)が高かったりしますので、慎重に自分に合った商品を選ぶ必要があります。

 現状において、国民年金や厚生年金などの公的年金は今後も支給額が減少する可能性はかなり高いです。したがって、現役のうちに自分の老後は自分で守るというつもりで、個人型確定拠出年金を選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。


税理士 田中邦彦