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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第96弾

知っておきたい最新の税務情報 第96弾 [2018.12.14]

相続税の納税資金を準備はされていますか?

 平成27年以後相続税の基礎控除額が減額されたことに伴い、相続税の課税割合(年間課税件数/年間死亡者数)は平成26年以前の4%強から27年は約8%と増加しました。
 相続税の納税額が生じた際には原則的には相続税の申告期限(相続の開始があったことを知った日の翌日から10月以内)までに全額金銭で納付しなければなりません。しかし、相続財産の多くが不動産などですぐに納税資金を用意できない場合も考えられます。
 そこで今回は相続税の納税方法を確認していきたいと思います。


1.原則

 相続税の申告期限までに金銭で一度に納めることが原則となります。


2.延納
1)制度概要

 相続税額が10万円を超え、金銭で一度に納付することが困難とする事由がある場合には、納税義務者の申請により、その納付を困難とする金額を限度として、担保を提供することにより、年賦で納めることができるという制度です。

2)申請及び提出期限

 延納の許可を申請する場合には、相続税の納期限までに、被相続人の死亡時における住所地を所轄する税務署長に、延納申請書及び担保提供関係書類を提出しなければなりません。

3)担保提供

 延納の許可を受けるためには担保を提供する必要があります(延納税額が100万円以下で、かつ、その延納期間が3年以下である場合は除く)。

(担保の種類)
 a)国債及び地方債
 b)社債その他の有価証券で税務署長が確実と認めるもの
 c)土地
 d)建物、立木、登記される船舶などで、保険に附したもの
 e)その他一定のもの

4)延納期間及び利子税

 延納できる期間は相続財産に占める不動産等の割合に応じ5年から20年間となっており、また延納する相続税額に対しては一定の利子税がかかります。


3.物納
1)制度概要

 延納によっても金銭で納付することが困難とする事由がある場合には、納税者の申請により、その納付を困難とする金額を限度として、一定の相続財産で納付することができるという制度です。

2)申請及び提出期限

 物納の許可を申請する場合には、相続税の納期限までに、被相続人の死亡時における住所地を所轄する税務署長に、物納申請書及び物納手続き関係書類を提出しなければなりません。

3)物納に充てることができる財産及び順位

 物納に充てる財産は相続財産のうち次に掲げる種類の財産及び次の順位で物納申請税額まで充てることができます。

 a)第一順位
   不動産、船舶、国債及び地方債、上場株式等(短期社債等を除く。)
 b)第二順位
   非上場株式等
 c)第三順位
   動産


4. おわりに

 相続税の納期限までに金銭納付が困難であり上記の制度を利用したい場合には、延納及び物納制度はどちらも相続税の申告期限までに申請が必要となります。また、申請したとしても、金銭で納付することが困難な事由がないと認められた場合、担保又は物納にあてようとした財産が不適格であると判断された場合など、一定の場合には申請が却下されることがあります。
 そして、相続税の納付については、各相続人等が相続又は遺贈により受けた利益の価額を限度として、お互いに連帯して納付しなければいけない義務があります。
 相続が発生した場合に備えて、相続税を納付するだけの金銭等の準備ができているのか一度この機会に見直してみてはいかがでしょうか。


税理士 永井孝昌