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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第99弾

知っておきたい最新の税務情報 第99弾 [2019.03.22]

空き家を売却した時の特例

 近年、空き家は増加傾向にあり大きな社会問題となっており、平成28年税制改正では空き家対策の税制上の措置の一環として「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」が創設されています。


1.制度の概要

 相続又は遺贈により被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等を取得した相続人が平成28年4月1日から平成31年12月31日まで(平成31年度税制改正大綱で4年間の延長が予定されています。)に譲渡した場合において、一定の要件にあてはまるときは、家屋又は土地の通常の譲渡所得の金額から最高3000万円までを特別控除することができます。


2.特例を受けるための適用要件
(1)適用期間の要件
相続発生日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日、かつ、平成28年4月1日から平成31年12月31日までに譲渡する必要があります。
(平成31年度税制改正大綱で4年間の延長が予定されています。)
(2)相続した家屋の要件
特例の対象となる家屋は、次の要件を満たすことが必要です。
①相続の開始直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋であること。
②相続の開始直前において被相続人以外に居住していた者がいなかったこと。
③昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建物を除く。)であること。区分所有建物とは、構造上区分され、独立して住居・店舗・事務所・倉庫等の用途に供することができる数個の部分から構成されているような建物のことで、代表的なものとしては分譲マンションがあります。
④相続発生日から譲渡の時まで事業の用、貸付の用又は居住の用に供されていたことがないこと。
(3)家屋を取壊して更地として売却する要件

 家屋を取り壊して更地を売却する場合には、さらに次の要件を満たすことが必要です。

①家屋が相続の時から取壊しの時まで事業の用、貸付の用又は居住の用に供されていたことがないこと。
②土地が相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付の用又は居住の用に供されていたことがないこと。
③土地が取壊し等の時から譲渡の時まで建物又は構築物の敷地の用に供されてい
(4)譲渡する際の要件

  特例の対象となる譲渡は次の要件を満たすことが必要です。

①譲渡価格を1億円以下とすること。
②家屋を譲渡する場合、その譲渡時において現行の耐震基準に適合すること。
  譲渡する家屋は「現行の耐震基準に適合するもの」となっていますが、家屋の要件で「昭和56年5月31日以前に建築された建物」という要件があります。現行の耐震基準は原則的に昭和56年6月1日以降に建築確認を受けた建物ですので、特例を受けるための要件である昭和56年5月31日以前の建物を取り壊すことなく譲渡しようとする場合には、耐震リフォームをすることが必要となります。


3. 平成31年度税制改正大綱

 平成30年12月14日に公表された平成31年度税制改正大綱では、老人ホーム等に入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった家屋及びその家屋の敷地の用に供されていた土地等も相続の開始の直前においてその被相続人の居住の用に供されていたものとして特例が適用されます。

(1)老人ホーム等に入所した場合の要件
①被相続人が介護保険法に規定する要介護認定等を受け、かつ、相続の開始の直前まで老人ホーム等に入所していたこと。
②被相続人が老人ホーム等に入所した時から相続の開始の直前まで、その家屋について、その者による一定の使用がなされ、かつ、事業の用、貸付けの用又はその者以外の者の居住の用に供されていたことがないこと。
(2)適用期間
①適用期間は4年延長されて平成35年12月31日となります。
②この改正は平成31年4月1日以後に行う被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等の譲渡について適用されます。


まとめ

 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例の適用には、この他にも譲渡先が夫婦や親子など特別な関係の者でないこと等の要件があります。また、平成31年度税制改正において適用期間の延長や要件緩和等される予定です。特例の詳しい内容や手続きなどはお近くの税理士に相談されることをお勧めします。



税理士 野間 民会