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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第111弾

知っておきたい最新の税務情報 第111弾 [2020.03.17]

競馬の払戻金 -確定申告していますか?-

はじめに

 一年を通して全国各地の競馬場で、様々な品種の馬たちが魅力的なレースを繰り広げる競馬は、見事なサラブレッドの馬体を眺めたり、レースで馬券を購入したりしながら、それぞれの楽しみ方で多くのファンを持つ娯楽ですが、馬券の購入次第で大金を手にすることのできる、ギャンブルであるともいえます。では、競馬のレースでの当たり馬券(払戻金)を手にした場合、税金を納めなくてはならないのでしょうか?それとも税金を納めなくてもよいのでしょうか?


【解説】

 結論からいいますと、年間を通して50万円を超えるような払戻金がある場合には納税しなければなりません。
 所得の種類には、事業所得・不動産所得・労務や役務の対価としての性質(いわゆる給与所得)・資産の譲渡所得等がありますが、競馬の払戻金は原則一時所得に分類されます。
 一時所得には、競馬の払戻金以外に競輪・競艇等の払戻金、生命保険の一時金(業務によるものを除く)やふるさと納税の返礼品等も該当します。
 一時所得の金額は、次の算式で計算します。



 例えば、1年間の馬券の払戻金が1,000万円、その当たり馬券の購入金額が100万円だった場合、(1,000万円-100万円-50万円)÷2= 425万円が一時所得となり、税金を納税しなければならない可能性があります。



払戻金の所得分類

 先ほど「競馬の払戻金は原則一時所得にあたる」と説明しましたが、例外的に『雑所得』に該当する場合があります。雑所得は、所得税法で分類されている所得の内、利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・一時所得・山林所得・譲渡所得に当てはまらない全ての所得になります。
 ではどのような場合に、競馬の払戻金が『雑所得』に該当するのでしょうか?
 国税庁は『「馬券購入の期間、回数、頻度その他の態様、利益発生の規模、期間その他の状況等の事情」を総合考慮して「一時所得」もしくは「雑所得」を判断する』と告知しているので(国税庁HPより)、馬券の払戻金が「雑所得」に分類されるのは「投資家的に馬券を購入している人」と考えてよいでしょう。
 具体的には、かなり頻繁に馬券の投資システムを用いて、自動運用している人の払戻金は「雑所得」に分類されることがあるようです。
 雑所得の金額は、次の算式で計算します。


総収入金額 - 必要経費 = 雑所得


 例えば、1年間の馬券の払戻金が1,000万円、その当たり馬券の購入金額が100万円、それ以外にはずれ馬券の購入金額が600万円だった場合、1,000万円-100万円- 600万円=300万円と計算します。
 一時所得と大きく異なる点は、必要経費として当たり馬券の購入金額のみを差し引いているのではなく、はずれ馬券もその経費として総収入金額から差し引くことができるという点です。ただし、雑所得として認容されているのは、取引金額が億を超え、購入頻度も何百回といった取引規模の多いかなり稀なケースですので、どの所得分類で申告するかは、税理士等の専門家に相談し適正に申告するよう注意が必要です。


その他

 昨今では、競馬の馬券を購入する際、インターネットバンキング等の電子決済で購入する機会も増えてきました。高額の払戻金や、購入の履歴を簡単に調査することも可能になってきたため、申告の必要があるのに無申告の場合には、税務署等から「お尋ね」があり、申告を勧告される可能性があります。
 馬券の購入金額と、一時所得の特別控除50万円をプラスした金額を超えるような払戻金がある場合には、申告の可能性が高いため、自身の年間収支はキチンと把握し、申告の有無を自主点検するよう心がけましょう。



税理士 阪本 英久